安価なジャイロ・モジュールとArduinoを使った工作をこれまで2つ行いました (倒立振子、三次元書道) 。 今回その第3弾として、カメラ安定化のジンバル(gimbal)の作成を思い立ちました。 開発方針は次の3つです。
- 普通のデジタル・カメラを搭載 ・・・ GoProより大きなカメラ用
- できるだけシンプルで一般的な構成 ・・・特殊な部品を使わない
- 自力で作る ・・・ webの先人になるべく頼らない
当初は、サーボ・モータを使った2軸ジンバルを作るつもりでした。 しかし思い通りの効果が得られず、最終的にブラシレス・モータを使った3軸ジンバルを作ることになりました。 このジンバルの効果は下の紹介動画で確認できます。 (動作ノイズが急に再生されるのでご注意ください。 素のパフォーマンスが分かるように、編集は控えています)
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■紹介動画:自作ジンバルの有効性
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上の動画を見て分かるように、作成した3軸ジンバルは実用レベルにあるように思えます。 ただ、そこに到るまでには幾つか困難がありました。 主なものは以下の通りです。
- Arduinoによるブラシレス・モータの制御
- フレームの工作精度の確保
- ジャイロとArduinoの通信異常(SPIの不具合)
- フレームの震動(ビビリ)
- 意図的な回転の円滑性確保
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この内、最初の問題はプログラム(スケッチ)に関するものです。 一方、2番目の問題は純粋にハード(工作能力)の問題で、下の3つはソフトとハードの複合問題と言えます。
また最初の問題以外の4つは、1軸から2軸に移行する際に生じました。 すなわちプログラムの基本は、1軸から軸数が増えても大きな変更はありません。 これに対し躯体の工作は、軸数が増えると一気に複雑になります。
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そこでここでは、作り方の詳細 (hoe) は1軸にとどめ、開発の初期段階から最終的な3軸ブラシレス・ジンバルに到るまでの過程の話を主にします。 以下、話の概要です。
- モータを使ったカメラ安定化装置 (ジンバル) の基礎知識
- 安価なDCモータ (ブラシ付きモータ) を使った1軸ジンバル
- サーボ・モータを使った1軸ジンバル
- ブラシレス・モータを使った1軸ジンバル
- 可動軸の追加と諸問題
- DIYジンバルの有効性と改善余地
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この内Hoe te の話は主にステップ9〜13で行います。 また、ステップ12の開発動画(12)とステップ13を見れば、必要最小限の工作はできるかもしれません。 逆に、完成品の動作を見たい場合、上の紹介動画に加えて、ステップ15の開発動画(15)とステップ16の開発動画(17)を見れば概略分かると思います。
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なお、instructablesの英語版に「Brushless Gimbal met Arduino」という記事があります。 今回、ブラシレス・モータの利用に転じる際、この記事は「出発点」として大変参考になりました。 ただし開発方針に関する限り、この記事は本記事と対照的です。 この点についてはステップ8で説明します。
Dit instructable is vertaald in het Engels. Daar drie stappen,ステップ1、4、7, worden weggelaten.
(Arduino、ブラシレスモータ、制御、ジンバル、ブラシレスモーター、自作)
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