Stap 13: 1軸ブラシレス・ジンバルの作り方
ここでは2軸ジンバルの話に移る前に、前ステップの開発動画(12)で用いた1軸ブラシレス・ジンバルの作り方を紹介します。 多少面倒な所もあるので、以前紹介した工作のいずれか (倒立振子の研究、三次元書道) を経験された方を前提にします。
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<用意するもの>
- ジンバル用の三相ブラシレス・モータ (1個) ・・・14極・12スロットに限る (Y結線、デルタ結線ともにOKですが、コイルの配置はこの資料に準じたものに限ります:詳細は英語版へのコメント参照)
- Arduino UNO(1個)
- ジャイロ・モジュール (2個) ・・・ここではL3GD20を使った秋月製を使用 (* 同じチップを使ったPololu製のモジュールを使う場合、上に添付したチップの配線図を参照して秋月製との異同を確認)
- 単三電池(4~8本)
- モータ・ドライバIC「L298」(1個)
- プレート (2枚) ・・・ジンバルのベース (ハンドル) 用とマウント用
- その他・・・標準的な工作の小道具や材料もろもろ
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<プログラム(スケッチ)>
- 本ステップ末尾のpdfファイルをパソコンにダウンロードし、内容をIDEにコピーしてください
- カメラ側 (マウント側) のジャイロは、取り付け方によって出力の符号が反転します
- この場合、モータが正常に動作しないので、「chkAndCtl」のコメント・アウトしている2行を有効にして、その直上の2行を無効にしてください(*1)
(※: このスケッチはデルタ結線のモータを前提にしていますが、Y結線のモータにも適用できます)
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<配線>
- 上の図に従ってください
- モータの3つの線とArduinoのピンの対応は適当です
- モータが振動したり補正方向と逆に回る時はこの対応を適当に変えてください(*2)
(* 1, * 2) モータが正常に動作するには、ジャイロと配線の両方がプログラムとうまくマッチする必要があります。 正しく動作しない場合、「 * 2→ * 1→ * 2→ * 1」の順に試してください。 それでもうまくいかない場合、ジャイロ自体に異常が生じている可能性もあるので、下記の対策を試してください
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<キャリブレート>
- Arduinoをリセットしたら、ジャイロに触れずに8秒ほど放置してください
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用意したプログラム (スケッチ) の大まかな流れは、ブロック単位で見ればつかめると思います。 一方、ブロック内の詳細は分かり難いかもしれません。 ご要望が多ければ別途解説を考えます。 なお、ここで使用してたジャイロ・モジュールは、何かの拍子に出力に異常が生じることがあります。 その内容と対策は、こちらの記事のステップ1の「問題」を参照してください。