Stap 5: 1軸サーボ・ジンバルの試験開発(1)
サーボ・モータを使う場合、ジャイロの取り付け場所は、 (1) カメラ側、 (2) ハンドル側の双方を選択できます。 ここではまず、正確な角度評価が不要な(1) カメラ側にジャイロを取り付けてみました。 その結果、次のことが分かりました。
- カメラの回転を単純に補正する (評価値だけサーボ・モータを逆回転させる) 方法では、カメラの回転を十分補正できない
- カメラの回転角度がゼロになるまでサーボの角度を (逆方向に) 増やしていく方法は、補正の遅延もしくは振動を招き易い
- サーボ・モータに与える角度の選択は簡単ではない
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まず最初の点ですが、ジャイロの取り付けが(2) ハンドル側ならこの方法は妥当です。 しかしジャイロを(1) カメラ側に付ける場合、この方法ではカメラの回転角度の半分しか補正できません (詳細は省略) 。
これに対し、カメラの回転角度がゼロになるまでサーボ・モータを逆に回す2番目の方法は、ジャイロを(1) カメラ側に付ける時の基本です (ステップ2参照) 。 しかし、サーボ・モータの制御は角度の指示で行うので、回転の速さや加速度の制御は困難です。
角度の増加ペースを変えれば、回転の速さをある程度コントロールできますが、増加ペースを上げると振動が生じ、ペースを下げると追随が悪くなる二律背反がすぐに現れます。
「角度を正確に制御できる」というサーボ・モータの特長を踏まえると、振動の心配のない(2) ハンドル側にジャイロを取り付ける方が、制御の効率性の点で望ましいと考えられます。